Kush Audio Hammer Mk2 徹底解説:ミキシングに「特別なトーン」をもたらすEQプラグイン


3



MazQ-icon

ミックスの際に使ってみて、引いた時の音のスッキリ感と、足した時のリッチで密度ある質感はちょっと感動した!





Kush Audioとは:アナログ機材の色付けITBで追求する

Kush Cloud - Freeform 2025

Kush Audioは、著名なオーディオエンジニアでありデザイナーのGregory Scott氏によって設立された、ユニークなオーディオ機器メーカーおよびプラグイン開発会社です。

デジタルオーディオ環境で失われがちなアナログ機材の持つ「魔法」を再現することを目指し、独自のDSPアルゴリズムやモデリング技術を駆使して、音楽的で直感的に操作できるツールを提供しています。Kush Audioの製品は、その「音の色付け」によって、多くのプロフェッショナルから絶大な支持を得ています。


Kushが初めての方はOMEGAシリーズもおすすめです。


Kush Audio Hammer Mk2とは?

Kush Audio Hammer Mk2 Plugin Interface

A-Designs Hammer EQのモデリングであるKush Audio Hammer Mk2は、前身である初代Hammerプラグインの成功を受け継ぎ、さらなる進化を遂げたデジタルEQプラグインです。数々のDSPアップグレードにより、オリジナルを凌駕する音質と、まさに「特別」と形容される独自のトーンを実現しています。


特にミックスバスやマスタリングにおいて、サウンドに独特の輝き、厚み、そして音楽的なキャラクターを付与する能力が高く評価されています。



ハードウェア「A-Designs Hammer EQ」の概要



Kush Audio Hammer Mk2プラグインの基となっているのは、A-Designs Audio社製の高く評価されているハードウェアEQ、「A-Designs Hammer EQ」です。


  • ハイブリッド構成
  • このハードウェアは、ソリッドステートと真空管(チューブ)を組み合わせたハイブリッド構成を採用しており、これにより独特の暖かさとパンチ感を持つサウンドを実現しています。


  • 「ミュージカル」なEQ
  • A-Designs Hammer EQは、その「ミュージカル」な特性で知られています。これは、特定の周波数を精密に狙い撃つ「サージカル」なEQというよりも、広範囲にわたって音色全体を美しく整え、サウンドに深みと存在感を与えることを得意としています。


  • メインバスでの活用
  • 特にミックスバスやマスタリングの最終段で、全体のサウンドに一体感とアナログらしい質感を加える目的で頻繁に用いられます。通すだけで音が良くなると評されることも少なくありません。


このハードウェアの持つ豊かな倍音構成や、特定の周波数帯域で自然に「広がる」ようなユニークな挙動(後述の「浮動Q」)が、その「特別なトーン」の源泉となっています。



Hammer Mk2のサウンド:なぜ「特別」なのか

スクリーンショット 2025-07-10 14.37.19

公式の一文を覗いてみるとその理由が書かれています。
「The original Hammer's top end sheen and tube-thickened low end earned it a permanent place on mix busses around the world. Hammer mk2 preserves the original design while doubling the number of available frequencies per band, including several powerful shelves. The upgraded plugin elevates the sonics further with a dead-on model of the hardware’s “default” sonic signature. A suite of beautiful gain staging and metering tools round out this compelling upgrade from Kush.」

オリジナルのHammerが持つ「トップエンドの輝き」と「真空管の厚みのあるローエンド」はMk2でも確固たる地位が健在しています。加えて、以下の点でさらなる音響的進化を遂げています。

  • 周波数選択肢の倍増
  • 各バンドで選択可能な周波数ポイントが倍になり、より精密かつ音楽的な調整が可能になりました。


  • パワフルなシェルビングフィルターの追加
  • 新たなシェルビングオプションにより、広帯域でのトーンシェイピング能力が向上しています。


  • ハードウェアの「デフォルト」音響特性の忠実なモデリング
  • Mk2では、ハードウェア版のHammerを通すだけで得られる独特のソニックシグネチャーが、新しいDSP処理によって精密に再現されています。これにより、EQを操作せずともサウンドに深みと質感が加わります。



Hammer Mk2の主要パラメーターと機能

5

Hammer Mk2は直感的なインターフェースを持ちながらも、詳細な音作りを可能にする豊富なパラメーターを備えています。

ダイヤルノブで選択できる周波数を中心に主な機能を解説します。


3バンドEQ (Low, Mid, High)

HammerMk2_3bandEQ

各バンドは最大±12dBのブーストまたはカットが可能です。

Mk2では、以下の通り選択可能な周波数ポイントが大幅に拡張されています。

  • LOW BAND (一番左のノブ)
  • HammerMk2_BandLow

    ベルタイプは30 Hz、50 Hz、100 Hz、150 Hz、200 Hz、250 Hz、300 Hz、400 Hz、470 Hz、560 Hzと10種から選択が可能で、シェルフタイプも30 Hz、60 Hz、125 Hzから選ぶことができます。

    これにより、低域から中音域にかけタイトさや厚みを柔軟にコントロールできます。


  • MID BAND (中央のノブ)
  • HammerMk2_BandMid

    125 KHz、175 KHz、250 KHz、500 KHz、800 KHz、1.2 KHz、1.6 KHz、2.0 KHz、2.7 KHz、3.3 KHz、3.9 KHz、4.7 KHzが選択可能です。

    中域はボーカルやギター、スネアなど、ミックスの核となる要素が多く含まれ、楽曲全体の質感を大きく左右することから選択肢が多いことは非常に魅力的です。


  • HIGH BAND (一番右のノブ)
  • HammerMk2_BandHigh

    ベルタイプは2.5 KHz、3.5 KHz、5 KHz、7.5 KHz、10 KHz、15 KHz、17 KHz、18 KHz、20 KHz、25 KHz、30 KHz、40 KHzと非常に高い周波数までカバーしており、シェルフタイプも4.8 KHz、12.5 KHz、30 KHzと選ぶことが可能です。

    高域は「エアー感」や「輝き」に左右しますが、耳障りになりにくいリッチなトーンが質感の向上を促してくれます。


ローカット/ハイカットフィルター

  • ローカット (Low Cut)
  • HammerMk2_filters_LowCut

    80Hz、3dB/オクターブでロールオフ。

    不要な低域の濁りをカットし、クリアなサウンドを実現します。


  • ハイカット (High Cut)
  • HammerMk2_filters_HighCut

    7.5kHz、3dB/オクターブでロールオフ。

    耳障りな高域をスムーズに丸めます。


ユーティリティ機能とメータリング

  • トリムスライダー
  • HammerMk2_OutputTrim

    出力を最大±9dBで調整可能。


  • アナログVUメータリング
  • HammerMk2_VUMeters

    入出力レベルを視覚的に把握し、適切なゲインステージングをサポートします。


  • プラズマピークメーター
  • HammerMk2_PeakMeter

    ピークレベルを正確に表示し、クリッピングを回避するのに役立ちます。


  • EQグラフ表示
  • HammerMk2_EQGraph

    直感的なEQカーブの表示で、視覚的に調整を確認できます。


  • ステレオリンクモード
  • HammerMk2_StereoLink

    ステレオチャンネルのL/Rを連動させるか、独立して操作するかを選択できます。


  • オーバーサンプリング
  • HammerMk2_OverSampling

    音質を向上させるためのオプション。


「特別なトーン」の秘密:DSPとアナログモデリング

Hammer Mk2が「特別なトーン」を持つ理由は、Kush Audioの高度なDSP技術とアナログハードウェアへの深い理解にあります。

浮動Q (Floating Q)

オリジナルのHammerハードウェアの「音楽的」なサウンドの核心にあるのが「浮動Q」の実装です。これは、EQフィルターのQ値(帯域幅)が、その周波数での入力信号のゲインに応じて自動的に調整される特性を指します。Mk2はこの挙動を忠実に再現しており、以下の利点があります。

  • 音楽的なブースト/カット
  • 広い帯域に自然に作用し、不自然な強調やカットを防ぎます。


  • 直感的な操作
  • 大まかな調整でもスイートスポットに到達しやすく、まるで楽器を演奏するような感覚でEQが扱えます。


倍音構成と非線形性

Mk2は、ハードウェアの持つ豊かな倍音構成と非線形な挙動を忠実に再現しています。これにより、サウンドに自然な豊かさ、深み、そしてアナログならではの「暖かさ」が付加されます。これは単なるEQ処理を超えた、サウンドへの色付け効果と言えます。


非サージカルEQの特性

Hammerは、特定の周波数をピンポイントで除去するような「外科的」なEQではありません。むしろ、広範囲にわたる「ブロードストローク」なEQであり、サウンド全体に深みとキャラクターを与えることを目的としています。これが、ミックスバスやマスタリングでの使用に適している理由です。



まとめ

Kush Audio Hammer Mk2は、単なるEQプラグインではありません。それは、サウンドに「特別なトーン」を付与するための強力なツールです。オリジナルHammerの優れた点を継承しつつ、周波数選択肢の倍増、新しいシェルビングフィルター、そしてハードウェアの「デフォルト」のソニックシグネチャーの忠実な再現により、その性能と魅力を飛躍的に向上させました。


ミックスバスや個別のトラックに音楽的な深み、アナログの温かさを加えたいエンジニアにとって、Hammer Mk2は間違いなく試すべきプラグインの一つです。



10日間のお試しはこちらから👇


詳細
Kush Audio
Hammer Mk2
Kush AudioHammer Mk2
一部サポートを含みます。

Kushが初めての方はOMEGAシリーズもおすすめです。

Twitterにて 最新セール情報 を更新しています。
是非ご覧ください。

この記事を書いた人
MazQ
MazQ
リミキサー/エンジニア

完全独学でシンセを学び、手掛けたリミックス曲はYouTubeで最大3.3万回再生を突破の元ドラマー。

「音の三要素を大事に」をモットーに音楽制作と美味しい料理に情熱を注いでいます。

​ブログ「デカい音とウマい飯」では、オーディオ機器やプラグインのレビュー、DTMに関するマニアックな情報を主に発信しています。​





最後までお読みいただきありがとうございます。

アフィリエイトリンクでの収益を運営に充てています。

こちらご利用いただけると運営の助けになります。

Amazonアマゾン⇩
Amazon

SoundHouseサウンドハウス⇩
SoundHouse

Plugin Boutiqueプラグインブティック⇩
Plugin Boutique

Best Serviceベストサービス⇩
Best Service
Beatcloudビートクラウド⇩
Beatcloud


以上
MazQでした〜!


次回もお楽しみに!

記事の先頭に戻る