コンプの使い方解説したらどうか?とおすすめ頂いたことがあって、誰よりもわかりやすいコンプの解説記事を書こうと決意しました。
アンケートを取ったら純正が一番良いそうだったので、StudioOneのプラグインで解説していきます。

私も知らないパラメーターがあるままコンプを使っていたことがありました。
しかし、それを一切なくしたいと思った次第です。
この記事の利点は操作手順まで解説しているところだと思います。ぜひ最後まで御覧ください。

使用音源としてわかりやすいのはドラム、特にキックがわかりやすいです。

基本編
screenshot.275a
順序としては赤→黄→紫→青の順で進めていきます。


下準備
screenshot.296
まず、効果をわかりやすくするため、Ratio(レシオ、比率)を右に全開、Knee(膝)は左に絞ってください。
※KneeとRatioについては後ほど詳しく解説します。

Threshold(スレッショルド)は立ち上げた状態そのままでも大丈夫です。
ただ、一番最初に効果がわかるところまで調整するということを念頭においておいてください。
ちなみに、マウスか、Ctrl(Command)+左クリックで全くコンプがかからない状態にもできます。

screenshot.295
右側にあるAttack、Releaseも左に絞ったほうが効果がわかりやすいです。

ちなみに、この状態はほぼリミッター状態になります。


解説
そしてここからRatioThresholdの設定について解説します。

ざっくりThresholdとはコンプがかかり始める音量のことを指します。

RatioはThresholdと入力信号に対してどのくらいの比率で圧縮するかを指します。

わかりやすい絵を用意してみました。

2波形

クリップの境目、収録できる音量(CDの16bitなら96dbにあたります)を-0dbとします。
音量が全く無い状態の0dbとは意味が違うので要注意です。
全く音量がない状態を-∞dbとしました。

Threshold赤いラインで、コンプがかかり始めるポイント(音量)です。
緑が元の波形、赤いところがコンプレッサーで削られてしまったところです。

実践!
まず最初にThresholdを調整することが大切です!
音が潰れた変化が耳で分かるところまでThresholdの値を下げてみましょう!
先述した通り、Ratioは右に振り切ると効果がわかりやすいです。


Ratioを調整していく!
screenshot.277
絵はRatioの値が2.0:1を表しています。(見にくいので以下2:1)
波形の一番大きい音量のポイント(波形全体)からThresholdの値までを2とし、そのうちの1(半分)が削られたことを表しています。
つまり、全体の波形:残っている波形 ということになります。
ココで注意してほしいのは2:1は小さそうに見えて波形を半分も削ってしまっている、ということです。


LookAheadStereo Link
screenshot.277a
続いて、このLookAheadStereo Linkについて解説します。
※基本ON状態でOKです。また、読み飛ばしても構いません。

Look Aheadとはいわゆる先読みのことで突発的な信号を先読みしてコンプの対象にしてくれます。
ただし、先読みをするにはその分レイテンシ(処理の時間差)が必要になるため、演奏をする場合などは注意です。基本的にONで構いません。

Stereo LinkがONの場合、左右のステレオ信号まとめて一つの波形としてコンプをかけますが、OFFの場合は左右別々に処理されます。ジャズなどでありますがドラムが左右どちらかに振れていた場合などにOFFにすると良いかもしれませんが、基本的にはほとんどの場合ONで良いと思います。


AttackRelease
screenshot.278

ここまで設定してやっと右のセクションにいきます。Kneeはまた後ほど。
StudioOneではデフォルトでなかなかに良い値に設定されています。

一度AttackとReleaseを左に振り切っていると思いますが、Ctrl+左クリックで画像のデフォルト値に戻せます。

アタックは短いほうが圧縮されるので、シンセのエンベロープと違ってアタックの時間が遅いほうが音の輪郭がいきます
個人的にパッドなどのアタックが遅い音色以外、コンプのAttackは10-20msくらいが音をくっきりさせるのに向いてます。そのため、デフォルトの15msから上下させるといいでしょう。
ちなみにAttackの設定を変えて何段かかけると音の輪郭が整ったりします。

Releaseは短いとThresholdを下回ったときに違和感があります。
サンプルをぶつ切りにしたことや、サンプルの加工で音が鳴っているところでぶつ切りにしたことがあるでしょうか。アレに近いことが起こりえます。
なので適宜調整すると良いでしょう。

よくわからない方はAdaptiveからAutoにすることをオススメします。


その他
InputGain大きくするとThresholdを下げたコンプがより強めにかかる状態になります。
(ただし、聞こえる音量は大きい。)
Gainは圧縮して小さくなった分の音量を確保するために使います。
私は基本的に使いません。

MIXは原音とコンプがかかった状態のバランスをとるのに使います。
強めにコンプをかけてMIXを少なめにすると派手に聞こえたりします。
いわゆるパラレルコンプ(和製英語)っていうやつです。

Sidechainは他のパートから信号を送ってそれに沿ってコンプが作動するようになっています。
ここでは割愛します。


気になるKneeとは?
screenshot.277
さてKneeに戻ります。
Kneeとは膝を表します。つまりコンプで圧縮するときの角の尖り具合を表しています。
この値を右に回すとThresholdよりさらに低い音量から角を削るようにコンプがかかり、角が丸くなります。
結果的にコンプがかかる量が増えます。
コンプの境目がわかりにくくなるため、設定した値がわかりづらくなります。

ここも適宜調整すると良いですが、難しいのでデフォルトに戻して構いません。


以上です。
最も効果が分かりづらいエフェクトだと思うので、わかりやすくなる手順を解説してみました。
パラメータの解説はたくさんあるけど実践するのが難しい!
という方にヒントも添えて記事にしていますので、是非実践してみてください!

トラックにかける場合は2-3KHzあたりを少しブーストするとわかりやすいかもしれません。

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